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「名古屋作家史」

岡戸武平 『め 第5号』(昭和32年9月8日発行・名古屋文学学校)

 岡戸武平の回想録。この随筆、もともとは「ペン」という雑誌に連載(3号~8号)されていたものの一括再録らしいですが、小酒井不木だけでなく、例えば彼と縁の深かった潮山長三の事なんかも証言されていて貴重です。とはいっても、別れた女から形見にと貰ったあそこの毛を筆にしようとしたがうまく出来なかった、などという相当くだらないエピソード紹介でしたが。
 せっかくなので、紹介されている作家・文学者名だけ簡単にピックアップしてみましょう。

二葉亭四迷
渡辺霞亭
小栗風葉
村井弦斎
小酒井不木
中原指月
大橋青波
水原素月
谷口東郭
中川雨之助
潮山長三
長馬圭之
井箆節三
尾崎久弥
田中仙丈
柄沢広之
三田澪人
松村静雄
飯田美稲
石田芦青
井手蕉雨
木村玲吾
小林橘川
桐生悠々
金子白夢
長野浪山
成瀬賢秀
藤浪水処
坂田行雄
矢田津世子
峰岸幸作
原田琴子
国枝史郎
葉山嘉樹
岡本霊華
高沢乙彦
吉田興三
井口唯志

 圧巻。
 記述としてはやっぱり不木についての部分が一番ボリュームがあります。その他には一言で片づけられる作家、名前だけ紹介というような作家も勿論多い(作家になれなかったなんてのも混じっているし)ですが、近代文学における名古屋文壇を俯瞰する資料として参考にはなりそうです。それにしても、大体は知らない作家ばかりですね。不勉強というよりも、ローカル性、というのはえてしてそういうものなのでしょうが。
(記 2003/7/23)

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