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トーク&ディスカッション「『新青年』の作家たち」 第8回 森下雨村

11/21 於、ミステリー文学資料館

 講師は『新青年』研究会の湯浅篤志さんで、講演タイトルは「森下雨村がめざしたもの」。“作家”森下雨村は何をめざして書いたのか、をテーマに、雨村が残した言葉を検証してゆくという内容で、『新青年』編集長として、読者の質を高めることを意識して「芸術的匂いのする物」を紹介してきた、という自負を持つ雨村が、次第に「大衆」に提供するための娯楽として探偵小説を考えるようになっていく過程が示され、同時に、“編集者”的なまなざしでがもたらす森下雨村の小説作品の特色が提示されました。

 湯浅さんは何度も森下雨村の作品はつまらないもの、よくわからないものが多い、と言い、それは作品の自立より誌面の面白さを優先する“編集者”的な感覚に由来するのではないか、と結論づけていましたが、なるほど、面白いとこ取りでほぼ「超訳」といわれている戦前の翻訳探偵小説の中でも、面白いという評判を聞くことの多い森下雨村訳も、“編集者”目線での作品づくりによって生まれたと言われればすんなり納得。それに比して評価の低い創作に関しては、「結局、誌面の埋め草、みたいなつもりだったんじゃないでしょうか」という湯浅さんの意見が的を射ているのかもしれません。

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