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第58回日本推理作家協会賞発表

「参考文献/資料集 2005(平成17)年」

『オール読物』平成17年7月号に掲載された選評。小酒井不木関連データの中で、せつない思い出と結びついているものといえばこれだ。

 平成17年5月、江戸川乱歩と小酒井不木の往復書簡集『子不語の夢』が日本推理作家協会賞受賞を逃し(受賞作は日高恒太朗の『不時着』)、編者の浜田雄介さん、監修者の一人・本多正一さん、索引担当の末永昭二さん、小酒井不木書簡翻刻担当の私の4人は新橋の駅前で突然の雨にも祟られつつ、そこらの居酒屋で残念会を開いたのでありました。
 受賞が決まったらパーティーやろうぜ、そうだ、受賞決定の連絡網作っておこう、とか前日まで盛り上がっていただけに、なかなかイヤーンな雰囲気でしたぞよ。

 受賞は逃したものの、選者がこぞって絶賛してるのが村上裕徳さんの書いた脚注。手紙本文より下段の脚注がはるかに長くなり、最後には本文終わってるのに脚注だけが書かれた数ページが続いている、という前代未聞のレイアウトになってしまったんだよねえ。もっともあれは、ノーカットで書きたいこと全部載せてるからいいのだ。(まあ、編集担当者の不在というあり得ない状況が生んだケガの功名なんだけど。)内容は圧倒的な蘊蓄で虚実ない交ぜに語るまさに村上節。最後なんか完全に村上さんオリジナルの物語になってるもんね。

『子不語の夢』

 最近は Amazon でかなり安く出るようになってきたし、古書店でもちらほら見かけるんで、まだご覧になったこと無い方は是非一度目を通してみて下さいな。とにかく、脚注は必見だから。

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